【完】恋愛モノポリスト
ココロの穴
それから1ヶ月ちょっとして。
「ちょっとりょーた、あんた、彼女出来たって本当なの?!」
なんとなく言い難くて、内緒にしてた訳じゃなかったんだけど、話を逸らしていたら何処から聞いて来たのか、朝、最寄り駅でななが、なんだかちょっと怒ったような顔をしてそう言って来た。
少しはヤキモチ焼いてくれたりするのかな…?
そんな淡い期待はすぐに潰される。
「あんたみたいなのが、彼女とかって有り得ないんですけど!で?どうやって相手、騙したの?」
「それ、ちょっとひどいなぁ…一応、俺、告白された側…」
「!へ、へぇ?あっそう。なんだ。チャラ男が本領発揮したのかと思って心配しちゃった」
アハハっと笑うななは相変わらず毒舌だけど可愛くて。
「…ななは、世界で一番かわいいよ…」
思わず、そんな言葉が口を付いて出てしまった…。