【完】恋愛モノポリスト
その後、何度も何度も二人の隙間がないくらいに互いの温度を確かめ合ったから、殆ど息も絶え絶えになってしまって…。
元々掠れたセクシャルな声が、艶を増してりょーたは私の耳元へ愛を囁く。
私は、もうこれ以上は無理だと、何処までもついてくるりょーたの腕から逃げて、やっとの思いでベッドから抜け出した。
でも、その努力も虚しく私はかくんと床に座り込む。
「……あ、足に…力、入んない…っ」
「…ごめん…俺のせい…?だよね…?」
「~~っ!それ以外、何があんのよ!」
「ごめん。ごめん、なな。怒んないで?…流石にもうしないから…」
「あ…ったり前でしょ!いきなり、こんな…こんなに、盛んないでよ、ばか!こっちは初めてなんだからね!」
「…れも…」
「なによ?」
「俺も、初めてだよ?」
「はー?!」
あんたには、彼女がいたでしょーが!
そう思うのに、どこかホッとしてる自分がいる。
「長谷川先パイとは…?」
「超プラトニック?」
「…機能してない…訳はないか…」
「それは、ななで実証済み…って、痛っ」
「もう!ばかじゃないの?!」
「そんな掠れた声で言われても、好きってしか聞こえないよ…」
「…ん~!もう!とかなんとか言いながら、人の事ベッドに引っ張らないで…っ」
「…なな、好きだよ?」
「どこ触ってんのよ!」
「えー…?…不可抗力?」
「んなわけあるか!」