【完】恋愛モノポリスト

「仁と違って、凌太くんはなんでも出来ちゃうからなぁ…向こうでもしっかり生きて行けるよ」


綾乃ちゃんは、そう言って、俺の背中をぽんと叩いた。


「あーやーのー?それはなくないかー?仮にも俺はお前の彼氏じゃんかー」

「はいはい。仁は格好良い格好良いー」

「うーわ。ぜんっぜん気持ち入ってねー…」

「綾乃ちゃんと仁、ほんと仲良いよね…」

「ほんとだ…私、知らなかった…こんなに仲良いなんて…」

「何よー?あんた達だって、仲良しじゃないの。そんなにぎゅうぎゅうに手繋いでさ」

「「あ…」」


全くの意識なしで、俺はななの手を握り締めていた。
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