【完】恋愛モノポリスト
ぐいっ
俯き掛けた顔を自分の方へと向かせて、キスをした。
「………っ」
間で、仁と綾乃ちゃんが固まっていたけど、それもお構いなしだった。
俺は、口唇を名残惜しくも離してから、こう囁いた。
「必ず、迎えに来る。その時は…その時は…今度こそ、絶対に俺のモノにするから。だから、それまで誰のものにもならないでいて…?」
「うん…うん…っ」
そんな俺に、しがみ付いて泣き出すなな。
「約束、だよ…?絶対だよっ?」
「うん。約束する…だから、確実にこの腕の中で幸せになってくれる?…俺にはどうしてもななしかいないから…」
「誓える?」
「誓うよ…俺の全部で…ななに誓う」
そう呟いて、もう一度…零れる涙を指で拭ってキスを落とした。