【完】恋愛モノポリスト
ビシッ!と人差し指を俺の方に向けて、そう勝ち誇ったように言うなな。
ねぇ?なな。
かわいいって残酷。
どんなに傷付く事を言われても、的外れな人の気持ちを考えない1言を言われても。
嫌いに、なれないんだよ。
俺、ほんとうにななが…。
「凌太っ!」
「…瑶?何でここに?」
「ふふ。ビックリした?王子様がなかなか来ないから、お迎えに来ちゃった…って、誰?」
「あ…?あぁ。こっちはなな。俺の幼馴染。…で、こっちは…」
「凌太の"彼女"の長谷川瑶です。よろしくー」
「あ…はい…」
ななと話をしていたら、急に後ろから瑶に腕を掴まれた。
びっくりしたけど、彼女なんだから当然かと思ってそのままにしておく事にした。
でも、瑶はななを見つめると、少し態度を変えた。