【完】恋愛モノポリスト
飛行機の中で、俺は瞳を閉じる。
今までの記憶を全部蘇らす為に。
「…なな…」
怒った顔も、泣いた顔も、俺を好きだと言って恥らう顔も…全部全部俺のモノ。
「はぁ…何時から、こんなに独占欲強くなったんだか…」
苦笑いは、止め処ない想いに掻き消されていく。
今度逢った時、ななが驚くくらい、良い男になれるよう、頑張ろう。
色んなものを身に付けて、自信を付けて、ななの事を迎えに行こう。
今日から、離れてしまうけど。
「愛してるよ、なな…」
この言葉は、何時だって何処にいたって、キミに届ける。
そう、誓うから。