【完】恋愛モノポリスト
「こんなに一途、なんだけどなぁ?」

「…っ!だーかーら!顔近いし、何よりウザい!」

ゲシッ

「ひどいなー…。でも、俺はななが好きだよ?」

「ふ、ふん。勝手に言ってろ!」

叩かれても蹴られても全然痛くない。
それは俺がドMだから、じゃなくて。
彼女が本気でしないせい。

あぁ。
好き、だなぁ。

「……なによ?」

「いやー…ななは、本当にかわいいね」

「……ふん!」

ななと、俺は生まれてからの幼馴染。
家は隣、じゃなくてお向かいさんなんだけど。
それでも、小さな頃から滅茶苦茶仲良しで評判だったのに。

『りょーたのおよめさんになってあげる』
『ほんと?ぼくのおよめさんになってくれるの?』
『りょーたがわたしのことまもれるようになったらね』
『うん、わかった!ぼく、がんばるからね!』

そんな誓いの言葉もどこへやら…。
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