【完】恋愛モノポリスト

急に出てきたりょーたの名前に、焦る自分。
それがなんでなのかはよく分からないけど…とにかくなんかムカついた。
そんな時に限って、あいつは声を掛けてくる。

「ななー?」

「げ。りょーた。なによ?」

「相変わらず、酷い反応。でもそういうななもすきだよ」

「はぁ?あんたもバカじゃないの?!」

「えー?なんでそんなに怒ってんの?」

「もー!近寄るな!チャラいのが感染る!」

げしげしと足でりょーたの上履きのさきっぽを踏んで暴れるも、こいつは全く気にせずにこにこしてて更にムカついて。

それに気を取られていて、その様子を傍から見ていた綾乃が、ぽつり。

「……ばか、ねぇ?…てか、さっさと気付けばいいのに…」

なんて言っているなんて微塵も思わなかった。

< 24 / 153 >

この作品をシェア

pagetop