【完】恋愛モノポリスト

そう、自嘲気味に笑って、前髪で顔を隠すようにして額に手をやると、綾乃ちゃんがふぅーっとため息を一つ吐いた。

「鈍感過ぎる、あの子もあの子なんだけどね…」

「確かにな。ななちゃん、お前がどんだけモテんのかも、つい最近知ったらしいぜ?」

「じーん?余計な事言わないの!凌太くん、そういうのあんまり気にしない方がいいよ?昔から他の人にあんまり興味持たない子なんだから…」

その、フォローにあまりなってないフォローに、俺は深い溜息を吐く。

「はぁぁぁー…」

ななって、本当に俺にも興味ないんだよね…。
分かってはいたつもりだけど、こうも目の当たりにすると辛くなる。

…俺、本当にななの中で幼馴染としての認識あったのかな?
たとえ、男としての認識がなくても、せめて、幼馴染として興味を持っていてくれたら、と思っていたのに…それも見事に玉砕したみたい。

「ほーんと、もう…ムリ」
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