【完】恋愛モノポリスト
「うん。あのさ…前に言ってた話なんだけど。俺、ななの恋、応援するよ?ななは頑張り屋だから、絶対に気持ち届くと思う。だからさ…大丈夫だよ、ね?」
ズタズタに引き裂かれた心が痛い。
まるで自分の言葉に殺されていくみたいだった。
それでも、笑顔のままそう告げると、ななは一瞬を置いてから、顔を赤くして「ありがとう」と言ってくれた。
__これで、良かった…のかな…
そうは、思うけど、ななの嬉しそうな顔を見たら、もう本当に応援するしかない…と、そう思ったから。
「ん。頑張って?応援してるよ」
なんて、最後の一撃を自分で下した。
あーあ。
もう、これで…幼馴染としての役目も終わりかな。
誰かを好きなななを見てると辛い。
誰かと付き合ってるななの傍にはいられない。
だから。
「なな、ごめんね?」
「何が?」
「や、なんでもないよ…」