【完】恋愛モノポリスト
「って、言うか、なんで綾乃がそんなに怒んのよ?!え?もしかして…あんたもりょーたの事が…好き、とか?」
反撃をしようとして、口に出した言葉に対して、綾乃は目を見張って驚いた。
___ちくん
あれ?なんだろう?この痛みは?
そう思いながらも、その態度に、
「え?ビンゴ?」
と掠れた声で、告げた。
「…んな、わけないでしょーが!ったく何を言い出すのかと思えばあんたって子は!私にとって凌太くんは大事な親友。少なくとも『幼馴染』って括りに甘えてる、
あんたよりは大切にしてるよ。大体ねぇ、私には彼氏がいるの!分かった?!」
その逆襲にびっくりしたのと、まさかの「彼氏いる」発言に、開いた口が塞がらない。
「え、えぇぇ?!綾乃、彼氏っていつの間に?!私そんなの一回も聞いてないんですけど!」
「あんたが、誰かさんにうつつ抜かして一人単独行動取ってたせいでしょ。あんた以外のみーんな知ってるわよ。
…ほんと、周り見なさ過ぎ。世界はあんた中心で動いてんじゃないんだからね!」
ごもっとも過ぎて耳が痛い。
だけど、私だって、一応親友なんだから、一言くらいは欲しかった。
まぁ、綾乃のことだから、悩んだりせずにスマートにこなしてしまうんだろうけど。
なんだか自分だけが一人ぼっちにされたみたいで、凄く寂しい…。
「…今、一人ぼっちで寂しい的な事思ったでしょ?」
「…はい…すみません」