【完】恋愛モノポリスト

だって、りょーたにも頑張れって言われたし…。
ていうか、なんであんなに泣きそうな顔で「ごめん」なんて言ったんだろう?

高校に入るまでは、こんな事一度もなかったのに。
どんどん溝が出来ているみたいで嫌になる。
だって、私が一人で動かざるを得なくなったのは、りょーたの彼女がことごとく私の前に現れては、邪魔をするからで。
…まぁ、それ以外の時間、つれなくしたのは、私のせいだけど…。


もう、ずっと…。
りょーたから「ごめん」以外の言葉を聞いていない気がする。
それが、なんだか酷く切なかった。


そこで、今までどれだけりょーたが私だけの隣にいてくれる事を当たり前に思っていたかと思い知らされる。


「あー…なんて、ご都合主義なんだろ、私…」

綾乃と別れて、電車に乗って、窓に映った自分の顔を見て、ぽつりと呟いた。


先パイに、この中途半端な気持ちを告げた所で、一体何が変わるというのか…。
それでも今何かアクションを起こさなければ、ダメなんじゃないかと思った。


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