【完】恋愛モノポリスト
「確か…バスケ部、休み入ってからも練習あるって言ってたなぁ…行ってみようかな…。それくらい時間取ってもらえる、かな?許してもらえる、かな…?」
誰に許して欲しいのかは、分からないけど、私は自分にそう言って家へと歩を進めた。
てくてく…。
考え事をしながら、歩いていたら自分の家の玄関に辿り着いて…私は、りょーたの家を自然と眺めた。
もう、りょーたは帰ってるのかな?
…それとも、彼女といるのかな…?
気付けば、少しの間、立ちすくんで、自分の家に入る事も出来ずにいた。
…無性に、りょーたの顔が見たくなった。
__自分勝手なのは承知の上で。
こんなに歯痒い想いをしなければならないのなら、りょーたの事をあまり知らない方がよかった?
答えは即答で「NO」だ。
自分の知らないりょーたがいるなんて…そんなの、許せない。
…許せない?
どうして?
そんな資格も権利もないというのに。
それは多分、私が幼馴染というカテゴリーに囚われて、綾乃の言う通りそこに甘えてしまっているからかもしれ