【完】恋愛モノポリスト

そこまで思い詰めて、私は胸の苦しさを覚えた。
半年以上続いてる、この嫌なモヤモヤした気持ち。
心の中が浄化される事を、悲鳴を上げながら願ってる。
そう出来るなら、先パイに想いを告げた後、ちゃんとりょーたに「ごめん」と言おう。
あんな辛そうな顔をさせてしまって、「ごめん」と。

「今更かもしれないけど…」

こんな虚しい空間の中で、呼吸もままならないまま生きているのは嫌だ。
りょーたが許してくれないなら、仕切り直しを提案しよう。
幼馴染としての距離感を…もう一度立て直せるように頼み込もう。

恥も外聞もない。
プライドなんかいらない。

ちゃんと、真っ向からりょーたと話が出来るように、もう二度と疑ったり独りよがりの被害妄想でりょーたを傷付けないように。


「はぁ…なんか、色々しんど…」


私はそれだけ吐き捨てるように呟き、自分の部屋に入っていった。