【完】恋愛モノポリスト


ねぇ?なな。
今更だけど。
キミを好きだと、そう言ってもいいだろうか?

『ふざけんな、ばーか』

って、言われてもいい。

『ウザい』

って言われても。

ただ、「幼馴染だしね」

と、言ってくれるだけで、十分だから。
俺は、キミを誰にも渡せない。
例えそれが、キミの好きになった人だとしても。

溢れていくのは、熱い愛の欠片たち。
こんなにも、こんなにも深い気持ちをどうしてもキミへと伝えたい。

「ななが望むなら、どんな俺にでもなるよ?ななの思う俺になる…」


独りよがりの思いかもしれない。
だけど。
これ以上、ななが俺だけのものじゃないなんて…許せないんだ…。


受け流されるとしたら。
いっそ潔く突き放してもう赦さないで。
ナイフのようにこの身を刺して。


「ななにだったら、本望だから」

そこまで呟いて、俺は可笑しくなって、くしゃりと髪を触って泣き笑いをした。


狂っていると言われてもいい。
キミへの想いはそれくらい、深いから。



やっぱり、…好きだよ。
大好きだよ、なな。
この想い、絶対に伝えに行くから。

拒んでもいい。
無視しないでちゃんと聞いてくれさえすれば。

俺は、キミの一言で、何にでもなる。


__俺を変えられるのは、いつだって、ななだけだから…。


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