【完】恋愛モノポリスト
年越しをこのまましたくなんかない。
ななの気持ちをこの手に出来るまで、俺はずっとずっとなんべんでもココから叫ぶよ。
ななが好きだって。
ストーカーだって、迷惑がられても。
それしか、今の俺には術がないから。
俺に触れて。
俺の心に。
頼むから…。
「なな…」
白い息が渇いた空気の中に舞って、そこかしこに広がり落ちていく。
『りょーたのおよめさんになってあげる』
『りょーたがわたしのことまもれるようになったらね』
懐かしい声。
この誓いは、俺の中でずっと生き続けている。
今、この俺が出来る事は…。
ただ、キミを守る事。
誰にも渡せない。
傷付けさせない。
この身を掛けて。
絶対に幸せにしてみせるから。
キミのピンチに、ヒーローのごとく現れるような、そんな存在になりたい。
「ほんっと、バカみたいに好きなんだな…」
呟いて、今度はサービスエースを決めた。