【完】恋愛モノポリスト
くたくたになって、帰宅しようとしていた時、仁から声を掛けられた。
「おい。ななちゃん、先パイに告ったらしいぜ?」
そう、周りを気にするようにひそひそと話してくる仁の言葉が信じられなかった。
「え…?」
聞き返す声が掠れてしまう。
「で、なんか話によるとフラれたんだとか」
「…まじ、で…?」
そこで安堵してるようじゃ、ダメじゃないかと思いながらも、なんだかフった先パイに対して無性に腹が立った。
ななを傷付けるような事、してないよな?
ななを泣かせるようなフリ方、してないよな?
そう思っていたら、目の前に渦中の青木先パイが現れる。
その顔には、余裕という文字がこれでもか!というくらい貼られてて、マジでむかついた。