【完】恋愛モノポリスト
「…酷い顔。大丈夫…なわけないか。…ねぇ?ちょっとその辺で話さない?体調悪いなら、そんなに時間取らせないから…」
そう言われて、断れる筈もなく…。
「はい…」
私は、先に歩き出した先パイの後ろについて行った。
「…柴谷さんはさ、いつ凌太の事、知ったの?」
「…えと…31日の深夜…です」
「そっか…」
冷たい風が、頬にまとわりついて、胸のざわめきを強くする。
あぁ、また泣いてしまいそうだ…。
そう、思った瞬間。
ぽん
柔らかな手で、頭を撫でられて、私は驚く。