大好きなのは君だけなんです!
「うーん、そういう雅は好きな人とかいないの?聞いたことない」
「えぇー?あたしはそういうのはいいよー。そのうちできるといいけどさー」
「そっかぁ。もったいなーい。こんなに美人さんなのになぁ」
「それは彩葉でしょ。まったくもう、自覚ないんだから」
「でもさ、雅はどんな人を好きになるんだろうね〜」
好きな人か……。
今まで考えたことないけど、もう高校生だしそういうのもあるんだもんね。
あたしはどんな人を選ぶんだろう。
6月の、鋭い日差しを浴びて夏の予感を感じた。