大好きなのは君だけなんです!


《said瑠衣斗》





俺は鬼藤瑠衣斗。






正直、女にモテる。







現に遠足の班を決めるのにいろんな奴に誘われている。






まあ、親友の高野大の所為でもあんだけどな。







すると。







「高野君くぅーん!遠足の班同じにしない〜〜??」




「あたし達と組もぉ〜?」







目の周りをパンダみたいにした香水臭い女が話しかけたてきた。







「ああー、ごめんな?俺らもう他の奴と組んじゃっててさ」





普段チャラチャラしてる大が気を使せて断る。が…………。







「えぇ〜?許せなぁーい。誰よ、鬼藤君と高野君を取ったのぉー!!」






は?






俺ら、お前のものになった覚えねぇーんだけど。






ここでそんなことを言ったら面倒な事になるのは目に見えてるから言わねぇけどな。






女なんてニコニコして優しくしていればすぐ気をよくする。







「そういう事だから、ごめんな??」






一応、爽やか王子を演じとけばいいんだろ。







すると、教室の真ん中が妙に騒がしくなった。






「なんだ?何があった……!?」









大が教室の中央に目をやるとやけに驚いていた。







俺もつられて見たんだけど……。









「……は?」








いつも、俺につきまとってくる如月いろはが爽やか系の男に抱きしめられていた。








どうやら遠足の班に誘われているらしい。







「ちっ」






イラつく。







昨日、一番に誘ってくると思っていたのに、スルーだし。







今日だって一度も話してない。







いつも話しかけられても基本無視してるけどな。



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