副社長はウブな秘書を可愛がりたくてたまらない
入社五年目になる私たちと、入れ違うような形でアメリカに行ったという我がサングループホールディングスの副社長。
私たちはその姿を全く見たことがないのだけれど、その姿を知る先輩社員たちは、みんな彼の話をするとまるで美しい絵画でも見ているかのように恍惚の表情を浮かべた。
とある先輩は、彼の秘書になるためにうちに入社した女性もいるなんて言っていたような……。
そんな副社長が帰ってくるとあっては、秘書室の女性たちが盛り上がるのも頷ける。
「お金持ちで、こんな大手会社の副社長。おまけにイケメンなんて、絵に書いたようなハイスペック男子よね? まぁ、私たちには到底手の届かない王子様なんだけど」
最後の一文字を強めに吐き出した彼女は、不満そうに唇を突き出した。
再び足を進めながら苦笑いでそんな横顔を見つめると、彼女は自身の手のひらをポンと叩く。
私たちはその姿を全く見たことがないのだけれど、その姿を知る先輩社員たちは、みんな彼の話をするとまるで美しい絵画でも見ているかのように恍惚の表情を浮かべた。
とある先輩は、彼の秘書になるためにうちに入社した女性もいるなんて言っていたような……。
そんな副社長が帰ってくるとあっては、秘書室の女性たちが盛り上がるのも頷ける。
「お金持ちで、こんな大手会社の副社長。おまけにイケメンなんて、絵に書いたようなハイスペック男子よね? まぁ、私たちには到底手の届かない王子様なんだけど」
最後の一文字を強めに吐き出した彼女は、不満そうに唇を突き出した。
再び足を進めながら苦笑いでそんな横顔を見つめると、彼女は自身の手のひらをポンと叩く。