副社長はウブな秘書を可愛がりたくてたまらない
「そばにいて、まずは思うがままに感じてみなさいよ。好きになる人は、必ずそばにいてわかるから。嫌だと思ったりなにも感じなければ、明日奈にとって副社長はそうじゃなかったってことよ」
言い終えた彼女は、再び豪快にビールを飲む。綺麗に減っていく黄金色の波を見つめながら、私は小さく息をついた。
「私にも、わかるのかな?」
不安気に問うと、彼女はジョッキを置いて大きく頷く。
「もちろん。動物には、伴侶を探すための本能が必ず備わってるんだから。それに人間には、良いのか、悪いのか、豊かな心があるからね」
「豊かな……心」
「そうよ。それに合コンで偶然出会った人が実は自分の会社の副社長で、見初められて再会するなんて早々ありえないことなんだからね?」
すると彼女は先ほどまでとは一変、表情険しく私を追い込むと、目の前のチーズ春巻きを頬張った。
「偶然って、合コンは真希が仕組んだんじゃない」
思わず悪態をつくと、彼女は驚いたようにきょとんと目を丸くさせる。
……な、なに?
言い終えた彼女は、再び豪快にビールを飲む。綺麗に減っていく黄金色の波を見つめながら、私は小さく息をついた。
「私にも、わかるのかな?」
不安気に問うと、彼女はジョッキを置いて大きく頷く。
「もちろん。動物には、伴侶を探すための本能が必ず備わってるんだから。それに人間には、良いのか、悪いのか、豊かな心があるからね」
「豊かな……心」
「そうよ。それに合コンで偶然出会った人が実は自分の会社の副社長で、見初められて再会するなんて早々ありえないことなんだからね?」
すると彼女は先ほどまでとは一変、表情険しく私を追い込むと、目の前のチーズ春巻きを頬張った。
「偶然って、合コンは真希が仕組んだんじゃない」
思わず悪態をつくと、彼女は驚いたようにきょとんと目を丸くさせる。
……な、なに?