副社長はウブな秘書を可愛がりたくてたまらない
「とりあえずお風呂にお湯入れてきてあげるから、入ってきたら? さっぱりするわよ」
「ありがとう。手伝う」
徐に立ち上がろうとするけれど、彼女に両肩を掴まれ、私は再び床にお尻をつける。
不思議に思い見上げると、彼女はこちらにビシッと人差し指を突きつけた。
「いいから座ってなさい。黙ってココア飲んで、今は自分のことだけ考えていればいいのよ」
鼻を鳴らす彼女は、私の返事も聞かずに背を向けて行ってしまう。
彼女はいつも強引だけれど、その強さに、私はいつも助けられているんだと改めて感じた。
言われた通りにマグカップに口をつけると、冷えかけたそれはさらに砂糖の甘さを感じるようになっていて、あまりの甘さに思わず笑みが零れる。
ようやく冷静になった気がして、私は残り少ないそれを丁寧に飲み干した。
そしてふと床に置いたカバンが目に入り、私は思い出したかのように中から携帯電話を取り出す。
真っ黒のディスプレイを見つめると、迷いながらも緊張で乱れそうになる呼吸を落ち着かせながら、落とした電源を入れた。
「ありがとう。手伝う」
徐に立ち上がろうとするけれど、彼女に両肩を掴まれ、私は再び床にお尻をつける。
不思議に思い見上げると、彼女はこちらにビシッと人差し指を突きつけた。
「いいから座ってなさい。黙ってココア飲んで、今は自分のことだけ考えていればいいのよ」
鼻を鳴らす彼女は、私の返事も聞かずに背を向けて行ってしまう。
彼女はいつも強引だけれど、その強さに、私はいつも助けられているんだと改めて感じた。
言われた通りにマグカップに口をつけると、冷えかけたそれはさらに砂糖の甘さを感じるようになっていて、あまりの甘さに思わず笑みが零れる。
ようやく冷静になった気がして、私は残り少ないそれを丁寧に飲み干した。
そしてふと床に置いたカバンが目に入り、私は思い出したかのように中から携帯電話を取り出す。
真っ黒のディスプレイを見つめると、迷いながらも緊張で乱れそうになる呼吸を落ち着かせながら、落とした電源を入れた。