副社長はウブな秘書を可愛がりたくてたまらない
知らなかった。知っていたら、マーケティング部のあるいつものフロアでトイレに行っておいたのにな。
といっても、今日の会議には社長が参加すると聞いて、急遽トイレに行きたくなったんだけれど……。本当にこの緊張しやすい癖には、我ながら毎度嫌になる。
別に、秘書室の彼女たちが苦手なわけではない。
しかし、毎日簡単にセットしただけのダークブラウンの長い髪。整える程度に描いた眉に、ほんのり色が付くだけのピンクの口紅を引くのが精一杯の私。
しっかりとメイクをしたのは、もう六年も前になる成人式のときと、今までに二回行った友達の結婚式にときぐらいだ。
それも自分で施したわけではなく、美容院でヘアセットをしてもらうときに、メイクも一緒にお願いした。
そんな私が、キラキラと華やかな彼女たちの隣に立つと、場違い感に押し潰されそうになって思わず萎縮してしまう。
といっても、今日の会議には社長が参加すると聞いて、急遽トイレに行きたくなったんだけれど……。本当にこの緊張しやすい癖には、我ながら毎度嫌になる。
別に、秘書室の彼女たちが苦手なわけではない。
しかし、毎日簡単にセットしただけのダークブラウンの長い髪。整える程度に描いた眉に、ほんのり色が付くだけのピンクの口紅を引くのが精一杯の私。
しっかりとメイクをしたのは、もう六年も前になる成人式のときと、今までに二回行った友達の結婚式にときぐらいだ。
それも自分で施したわけではなく、美容院でヘアセットをしてもらうときに、メイクも一緒にお願いした。
そんな私が、キラキラと華やかな彼女たちの隣に立つと、場違い感に押し潰されそうになって思わず萎縮してしまう。