副社長はウブな秘書を可愛がりたくてたまらない
「いいよ。俺が片付けるから、明日奈はテレビでも見てて」
作った夕食を全部綺麗に平らげてくれた彼は、片付けをしようとしていた私をソファーに座らせてキッチンへと向かう。
私が、と言ったのだけれど、ご飯作ってくれたんだから片付けぐらいさせて、と食器を奪われてしまった。
副社長にお皿を洗わせてしまうなんて……。
落ち着かない私の視線の先にはテレビではなく、洗い物をする彼の姿が映る。
「すぐに終わるから、ちょっと待ってて」
甘い声がして、私はブンッと音が鳴りそうなほど勢い良く顔ごと視線を逸らした。
こっちを見てないのに、どうして私が見ているのがわかったんだろう……。
これじゃあまるで本当に待っていたみたいだと、みるみる内に恥ずかしくなってきた私は、張り詰めたように真っ直ぐ伸ばしていた背筋を丸めた。
作った夕食を全部綺麗に平らげてくれた彼は、片付けをしようとしていた私をソファーに座らせてキッチンへと向かう。
私が、と言ったのだけれど、ご飯作ってくれたんだから片付けぐらいさせて、と食器を奪われてしまった。
副社長にお皿を洗わせてしまうなんて……。
落ち着かない私の視線の先にはテレビではなく、洗い物をする彼の姿が映る。
「すぐに終わるから、ちょっと待ってて」
甘い声がして、私はブンッと音が鳴りそうなほど勢い良く顔ごと視線を逸らした。
こっちを見てないのに、どうして私が見ているのがわかったんだろう……。
これじゃあまるで本当に待っていたみたいだと、みるみる内に恥ずかしくなってきた私は、張り詰めたように真っ直ぐ伸ばしていた背筋を丸めた。