口づけを、もう一度。
「うん。よく遊んだっけ……。楓さんも、桐

矢市に?」


「そうそう。そして……色鬼とかしたよ

ね。」

 したよねって……まるで一緒に遊んでたみ

たいな口ぶり。

もしかして……。

 その公園には、自分より少し小柄な男の子

も頻繁に来ていて、かなり仲が良かった。

そして……その男の子は……楓だ。

「ねえ……私、楓さんと遊んだことある。」

「しっかり覚えてるよ……。あ、そうだ。な

んとかさんって呼び合うの、なんか水臭い

し、やめちゃえ。

ね、真由。」

「あ、うん、楓!」

 やっぱり、こいつ、見かけによらず押しが

強い!

まあ、良いけど。頼りがいが会っていいぜ。

へっへっへ。

 その日は、しばらく談笑した後、一緒に家

へ帰った。

ありゃ、これってなんか恋人っぽいかも。チ

ョット恥ずかしい。
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