病院は苦手なんです!


「熊の名前、く~ちゃんって言うんだね」

さっきの会話で何か落ち着いた

「うん……みかん……にぃに買って貰った……ヒック……」

女の子 ─ 蜜柑ちゃんも少しずつ落ち着いてきたのか話をし始めた

「蜜柑ちゃんは、今日誰と来たのかな?」

「にぃたんとねぇたん」

「お兄ちゃんとお姉ちゃんときたんだね」

「うん!」

蜜柑ちゃんって誰かに似てるような……誰だったっけ……

「ねぇ、おにぃたんアレ欲しい……」

『え?』

「蜜柑ちゃん、綿菓子がほしいの?」

「うん!あ、あれもほしい……」

「ヨーヨー?」

「これしたい」

「迷路やりたいの?」

次から次へと、蜜柑ちゃんがほしいものを言っていく

夏樹は苦笑いしつつ自分の財布からお金がとんでいく

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