病院は苦手なんです!



「やだ……行きたくない……」

あっという間に、3日間の学園祭が終わってしまった

「ひ~な~」

「やだ。病院行きたくない!」

再び保健室のベットに横になった私は、布団に丸まっている

なぜって?

病院に行きたくないから……

それなのに、夏樹は私を病院に連れていこうとしている

「ひ~な~。もう、タクシーも呼んであるから諦めて病院行こう?」

「や~だ~」

「熱があがってきて、しんどいだろ?」

「しんどくないもん……」

「本当は、しんどくて動けなくなったりして……」

「!?」

本当はしんどい……

抵抗していくうちにダンダンしんどくなってきて

今じゃ、動けない……

「夏樹、タクシー着いたわよ」

「ありがとう姉貴。ほら、ひな行くぞ!」

「やだ……」

「しょうがねぇな……」

布団を剥ぎ取り、私の身体を軽々しく持ち上げた

何も抵抗出来ず、夏樹にお姫様抱っこされている

「何がしんどくないだ……もうぐったりじゃん」

「そんな事ないもん……」

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