となりの席
「でも、実際数値も落ちてて、長期入院推奨されてるし、心臓に負担かけないように車椅子使った方がいいとか言われて「そんなの全部嘘!嘘の塊!!ね?それは夢の話だよ?ほら、芽衣はいま私とここで話してるんだよ?ね?未来より今を楽しまないと、人生99%損するよ?」


「紗彩……」


紗彩の涙につられて、私も泣いてしまった。


紗彩は優しすぎる……


少しでも病気のこと、忘れさせてくれる。


「あ、紗彩!と、芽衣じゃん?」


「あー、貴之、と……奏汰くん!」


「紗彩なんで泣いてんの、芽衣にいじめられたか?」


「違うよね?芽衣…… 」


「風が目にしみて、涙が出てるだけ……ね?紗彩」


「芽衣すげーな決めゼリフ、でなんだ?辛いことでもあったのか?」


「ううん、なにも…… 」


「あのことか?心配なのか?」


奏汰君がいるからか、ちゃんと伏せてくれる…


紗彩と目を合わせると、うつむいてしまった。


「またなんか……言われたのか?」


「ううん……その…」


「もしかして、この学校もいじめあるの?」
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