となりの席
3章

芽衣side

「ゃん……芽衣ちゃん、分かるー?」


呼びかけられて目が覚めた。


ここは……


病院か…


久しぶりに戻ってきちゃったよ…


「芽衣ちゃん、どう?気分は…」


「ケホッケホッ…のど痛い……のと………気分が…悪いのと……息が……」


息がとりあえずしんどい……


そして喉がすごい……違和感…。


多分、チューブで直接入れられてたんだろうな…


少し経って、お母さんが来た。


「どう、平気?」


「うん……ちょっと…しんどいかな……」


「学校にはまだ言ってないんだけど……」


「できたら…言わないで欲しい……」


「分かった……とりあえず、安心…した」


「お母さ…忙しいでしょ……?来なくて…いいよ」


「ごめんね……芽衣…できるだけ来るようにはするから……」


「大丈夫……」


なら帰るね……と言いながら、お母さんは離れていった。


「芽衣ちゃん、しばらく入院してもらうね……少し落ち着いたら、いつもの部屋移動しようか」


まだ意識がはっきりしてない気がした。


なんか、もやもやーとしてる……


そして、体が重すぎる。


「俺と……付き合ってくださいっ…」


低くて、心地のいいあの声が、頭の中で回ってる。


是非……そう言いたい…、あなたのところへ行きたい……


でも、私はあなたの彼女にはなれない。


だって……ただのお荷物…だから……。

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