となりの席
体を動かす元気がなかった。


目をあけてるだけで、すごく疲れる...


「芽以ちゃん、どう?どこか気になるとこある?」


「今は...特に.....」


「喉は少しかすれてるけど、すぐ治るからね。 血、びっくりしたね...小さな発作と同時に体が追いつかなくて逆流しちゃったみたい...」


「そー...なんですか...」


もうそんなに...弱ってるんだね。


もう...学校に行けないのかな……


それから2週間ちょっとすると、酸素マスクを外しても話せる程度に安定した。


「芽以ちゃん、こんな所ばっかいたらストレスなるんじゃない?」


「なんか、空みたいなーって、なります」


そんな会話をずっと看護師さんとしてた。


「芽以ちゃん、いつもの所、戻ろっか」


「え...ホントですか?」


「うん、芽以ちゃんの体が頑張ってくれたみたいだからね!」


それから、いつもの窓際のベッドへ移った。


「あと、芽以ちゃん? 心臓のね、調子が悪いみたいだから、しばらくは車椅子でできるだけ動いてほしいかな...トイレ行く時も看護師さん呼んでね?」


「分かりました。」


車椅子...


もうこれは弱ってきてる証拠...


もう、“ターミナルケア”と呼ばれる延命治療に入っているのかな……
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