となりの席
「芽衣大丈夫なの?」
「心配かけてごめんね、大丈夫だよ。」
「佐藤さん大丈夫?」
「松野くん、大丈夫だよありがとう!」
「奏汰、佐藤じゃなくて芽衣ちゃんとかでいいと思うよ、堅苦しいし、な?芽衣も奏汰って呼んでやって、まだ慣れてないみたいだからさ」
「なら、奏汰君って呼ぶね、よろしく!」
「芽衣ちゃんよろしく!」
「あ、芽衣無理せずちゃんと休めよ、勉強ばっかしてたらダメだぞ」
「はーい…」
二人と別れて、トイレに行って、保健室に戻ると、紗彩がもういた。
「芽衣具合悪いの、大丈夫?」
「大丈夫、だいぶマシ。」
「なら帰ろ!」
「うん!」
荷物をまとめて、靴を履きえて学校を出た。
田舎だから、まだ肌寒いけど、過ごしやすい感じだ。
「バスさっきいったみたいだね、あと45分ぐらいあるね」
「待合室入ろっか」
待合室の硬い椅子に座って、紗彩と話す時間が一番好き。
「ねぇ、芽衣奏汰君かっこよくない?」
「確かに、鼻筋通ってて、背高いし、理想タイプかも!」
「芽衣行っちゃえよーっ!」
「私は……恋なんかできないよ…」
恋をしてみたい。
青春と呼ばれているものを。