天使と悪魔の子

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「アリシア!!」

『っ!』

「なにをぼーっとしてるんだ!」

体が重い

なにより集中力が欠ける。

『すみませんでした……
もう一度お願いします。』

「今日で一体何度目だ。
やる気のないやつに教えることはない。」

フレンチさんはそう言うと、他の兵の方へ行ってしまった。

そうだよ

少しの油断が命取りのこの世界に、
“もう一度”なんてないんだ。

「ひーめさんっ」

『エリック……』

「隊長も姫さんが頑張ってることはわかってるよ。」

エリックは私の手に優しく触れた。

「ほら、こんなに手が傷だらけだ。」

『ううん…もっと、がんばらないと。』

「…俺が言うのもなんだけど、少し頑張りすぎだと思う。あんまり溜め込むなよ。」

でも…休んでも、またあの夢を見るんだ。

多分私は自分の弱い心に呪われてしまったみたい。

このままじゃだめなのはわかってる。

わかってる…
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