天使と悪魔の子


12月10日



私のクラスに転校生が来た



色素の薄い茶髪に澄んだ青い瞳の好青年



今まで見てきたどんな人よりも綺麗だと思った



眩しすぎて



なにもかも見透かされているようで



怖かった



彼が隣の席に座って話し掛けてくれたけど



私はそれを無視してそのまま眠った。



あの頃の自分は人間不信で、



どうしようもなく臆病者だった。



そんなどうしようもない私に



彼はまた話しかけてくれた。



でもその瞳は真っ赤に染っていて、



本当に久しぶりに恐怖を感じた。



そしてその瞳にも青と違った美しさを感じた。



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