天使と悪魔の子
『なんで、お母さんいないの?』
自宅の玄関でその後聞いてしまった。
聞いてはいけないとわかっていた。
それでも、口は止まらなかった。
『なんで?』
「黙りなさいっ!!」
『ひっ』
「あの女の話なんかしないでよ。
ね?わかった?」
『……うん。』
母の話を切り出すといつもおばあちゃんは苦痛そうにする。
『ごはん、なに?』
「今晩のご飯はね…」
あぁ
私
いつまで我慢しなくちゃいけないの
早く
大人になりたい。