天使と悪魔の子

「あー!なんであんたらもここにいるの!」

私達が買い物を終え外に出ると待ち合わせていた日和が頬を膨らませていた。

「さっき美影に会ってさ、目的は同じだよ」

架が嬉しそうに笑った。

やっぱり架は日和のこと…。

「なーに嬉しそうに鼻の下伸ばしてるのよ。美影が美人だからって襲わないでよね。」

『な、何言って』

「ったく、襲わねぇよ。」

呆れたように溜息を吐いて日和と架が話し始めた。

私は目を点にしてふたりを見つめる。

なんだ、両思いじゃない。

「美影は他どっかよりたいところあるの?」

宙が何時もの笑顔で話し掛けてくる。

あれ、なんだか…

『無理、してる?』

「え…?」

『あ、ううんごめん、独り言だから…。
私こういうところ初めてだから特に寄りたいところはないよ。』

「…そうなんだ。あ、じゃあ転校する前に行ってみたいと思ってた店があるんだ。
付き合ってくれない?」

「行く!!」

日和が架を押し退け頷いた。

行きたいお店って、何処だろう?

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