幸せになれるの?
貴紀を心の底から信じていた。
信じていたから伽耶とのことがショックだった。
伽耶にしている頬ずりや腕枕を見て、寂しかった。
それが嫉妬だなんて思いもしなかった。

私、伽耶に嫉妬した。
貴紀から優しい仕草で触れられている伽耶に酷い嫉妬をしてしまった。
だから、伽耶が許せなかったんだ。

私が貴紀を好きだったから…そんな自分の気持ちに今頃気づいた。
一樹へはそういう気持ちにならなかった。
伽耶と一樹が付き合ったら、お似合いだなんて思ったくらいだ。
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