幸せになれるの?
シャワーを浴びて、ベッドの中で裸にされた。
外はまだ夕方。
こんなに明るい時間にベッドを共にするのは初めての時以来だ、とぼんやり思った。
貴紀が私の身体を見ているのがわかる…身体をうつ伏せにさせてまで隅々まで。
ああ、確認してるんだと気づいた。
「大丈夫、貴紀以外に抱かれてない。」
私がそう言うと、貴紀はハッと息をのんだ。
「ごめん。 もし、抱かれてたとしても別れていた期間のことだ…俺がとやかく言えないってわかってるんだけど…。」
背中から聞こえる貴紀の声は力無かった。
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