幸せになれるの?
「お前…それ見ても、俺と伽耶ちゃんを起こさなかったのか!?」
怒ったような声を出されて、腹が立ってしまう。
「起こさなかったから何!?」
「起こしもしないで、そのまま出かけたってことだろ?」
「そうだよ。」
「俺と伽耶ちゃんに何かあればお前にとって好都合って訳か…。」
「そう。」
「その位、俺と別れたかったか?」
別れたいって考えてた訳じゃない。
でも貴紀は私を好きじゃないんだって目の当たりにしたら、今までの付き合いが急に恋人じゃなく友達同士のように思い至ってしまった。
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