さつじんきと同居
「このくらい、私は大丈夫!!ちょっと転んじゃって…アハハ」

無理に笑ってみせる。

「家は?親いるか?」
「え?ううん、私は一人暮らしだから…」
「なら家に来い」
「え?」
「この傷、転んでできるはずはない。どうせいじめだろ?家に合わせたい奴がいる」
「ちょっと!勝手に決めつけないでよ!!」

『いじめだろ?』って、たった一言で済ませたくなかった。
私がめいいっぱい睨み返すと、

「ほう、いい目つき。ますます連れていきたい」

いたずらっぽくニッと笑った。

ここまで言われると、不思議に思う。
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