どうして君を好きになったんだろう
そう言って看護師さんは行ってしまった。


「怜香さん!ちょっと話したいことがあるので来てもらえますか?」


彩芽ちゃんに手を引っ張られて私はついていく。


病室は一人部屋で綺麗な白で統一されていた。


「今日はいきなりごめんなさい。しかも、怜香さんだと思わなくて。」


「ううん。まさか、彩芽ちゃんだと思わなかった。」


私がそう言うと彩芽ちゃんはベッドの上に座った。


私は近くのソファに座る。


「こないだの本ありがとうございました。今でごめんなさい。」


そう言って本を返される。


「ううん。いいんだよ。面白かった?」


「うん。とっても!!今まで読んだ本の中でベスト3に入るくらい!!」


興奮してベッドの上ではしゃぐ彩芽ちゃん。


「私もこの本が好きなんだ。・・・・主人公の気持ちが分かるから。」


この本は恋愛もの。


片思いの気持ちや、もどかしい気持ち、色んな主人公の気持ちを独特な比喩で書いている。
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