どうして君を好きになったんだろう
お母さんから貰った今までで1番嬉しい言葉。


「作家か。・・・・・・怜香が作家になりたいって思ったのにはきっかけがあったんだろ?・・・・・その気持ちを忘れるなよ。そしたら、いい作家になれる。」


お父さんが初めて私にアドバイスをくれた。


私は嬉しくて大きく頷いた。


「ありがとう。・・・・私頑張るね。」


そう言って笑うと2人も笑い返してくれた。


その日の夜ご飯は今までで1番温かくて美味しかった。


受験までもう少し。


頑張らなきゃ。


私は寝る前に璻にメッセージを送った。


でもなかなか返事が返ってこない。


次の日の朝も。


やっと帰ってきたのは次の日の夕方。


「ごめんね?忙しかった?」


「あぁー、うん。ごめん。」


そう言えば、私璻の進路何も知らないな。


「あのさ、私璻の進路知らないなと思って。私もどこの大学受けるかって教えたし、璻も教えてよ。」


「・・・・・・詳しくは言えない。ただ一つ言えるのは俺も試験受けるよ。」


試験?


なんのだろ。

< 136 / 202 >

この作品をシェア

pagetop