どうして君を好きになったんだろう
これで報告は終わりかな。


色々電話してたら帰る頃には夕日が出ていた。


っていうか、今思ったけど、璻と待ち合わせしてない。


どこに行けばいいんだろ?


電車を降りて、駅から出て璻に電話してみる。


「あっ、もしもし、璻?あのさ、会うって言ってたけど、どこに行けばいいの?」


「・・・・・・後ろ。」


「えっ?後ろって何が?」


「後ろ、振り返ってみて?」


そう言われてスマホを耳にあてたまま振り返る。


そこには、スマホを耳にあてた璻の姿。


「おめでとう。怜香。」


耳元で言われるおめでとうの優しい声。


私は走り出して璻に抱きついた。


「・・・・・いっ。・・・・璻っ。」


驚きと嬉しさで名前しか言えないでいると、璻はぽんぽんと頭を撫でられた。


「おめでとう。怜香。・・・・・待ち合わせしようと思ったけど、驚かせたくて。びっくりしたっしょ?」


「・・・・そりゃするよ!!本当にびっくりした。」
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