どうして君を好きになったんだろう
「そっ、そうだね。」


私がパッと離れると璻が私に手を差し出した。


「話があるから、近くの公園行こ。」


「うん。分かった。」


私は璻の手を握って一緒に歩き出す。


冷たい風が吹いて、少し首元がひんやりしてくる。


「・・・・ほら。これ巻いてろ。」


璻が寒いのに気づいたのか、私に自分のマフラーを巻いてくれた。


「あっ、ありがとう。・・・・璻は寒くない?」


「大丈夫。俺鍛えてるから。」


確かに、前よりも肩幅が大きく見えるし、繋いだ手も握力が強いように思う。


何でまた急に鍛えてるんだろう?


公園のベンチに座ると隣に璻が座った。


すると、白い息を出して璻が話始めた。


「・・・・・怜香が大学に受かったら言いたいと思ってたことがあるんだ。」



真剣な顔で璻が言った。


「うん。なに?」


「俺・・・・・・・将来やりたい仕事見つけたんだ。」


仕事?


「・・・・・それって、なに?」

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