どうして君を好きになったんだろう
そして卒業式まであと少し。


私達は入場のために体育館へつながる廊下に並んでいる。


今日はお父さんもお母さんも見に来てくれるって言ってた。


今日のためにお母さんは美容院に行ったり、お父さんはわざわざ有休を取ってくれた。


そこまでしてくれなくてもいいんだけど。


今1番問題なのは私の隣。


「どーしよう、怜香ーー。緊張してきたよーーー。」


そう、瑚春がなんかわかんないけどめっちゃ泣きそうになってる。


「なんで緊張するわけ?」


「だって、もし歩いてる時に転んだら?一生笑われるよ?それに、式の最中お腹が鳴ったら?そう思ったら泣きたくなってきたー!」


いやいや、泣く場所違くない?


「転ぶとか考えないで、私のこと応援しててよ。こっちこそ、噛んだりしたら恥ずかしいもん。」


「まーね。緊張で頭真っ白になったらウケるーーー!!」


「笑い事じゃないからー!もうっ!!」

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