どうして君を好きになったんだろう
もう大丈夫。


一年前の家族とは違う。


私は手首についてるブレスレットを見て駅に向かって歩く。


手には小さなスーツケースと背中にはリュック。


荷物にならないように最低限のものだけ。


後はポケットに・・・・・・・・


会うはずないけど。


私は切符を買って、電車が来るのを待つ。


ベンチに座ろうと思っていたけどお年寄りの人がいたから譲った。


私は立ったままスマホで音楽を聞いていた。


すると、


隣に大きな影ができた。


そっとそっちを振り向くと・・・・・・


「・・・・・・・・・・・・・え?」


なんで?


なんでいるの?


「・・・・・・・・・・怜香。」


そこには私より大きなスーツケースを持った璻の姿。


「・・・・・・・・・・璻、引越しって。」


「・・・・・・俺も今日だって言ったじゃん。」


「あっ、そっか。・・・・ごめん。連絡返してくれないから。・・・・・・もう一生、連絡してくれないのかなって思った。」

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