どうして君を好きになったんだろう
私は着替えて自分の部屋に戻る。
すると電話をするお母さんの声が聞こえた。
「ふざけないで!!私はちゃんと連絡入れてって言ってるのよ!!こっちだって忙しいんだから。あなただけが忙しいと思わないでくれる??・・・・・・そう。もう、いいわ。勝手にして。」
きっと電話の相手はお父さんだ。
電話をすれば喧嘩、顔を合わせれば喧嘩の繰り返し。
お互い自分の都合のいいようにしか考えないから意見が食い違うんだ。
そんなこと言えないけど。
私は部屋に入るとベッドにダイブした。
なんでみんなみたいに普通に過ごせないんだろう。
なんでこんなに両親が仲悪いんだろう。
もっと幸せな家に生まれたかった。
あぁー、だめだめ。
叶わない夢なんて見たってどうにもならないんだから。
私は心の中で呟くと立ち上がって机に向かう。
勉強しなきゃ。
なんのために?
分からない。
でも勉強することが私の役割みたいなものだから。