どうして君を好きになったんだろう
「あぁ。昨日の帰りに絡まれてたのを助けてやっただけ。」
「ふーん。珍しいね。璻が女の子助けるなんて。」
「・・・・・・確かにそうかもな。」
小声で言った俺の声は遼に聞こえてなかった。
「ん?っていうか、怜香だっけ?なんか聞いたことあるような・・・・・・・・あっ、怜香ってあの進学校で一番の秀才だよ!!」
「なんで知ってんの?」
俺が聞くとちょうどチャイムが鳴った。
「「サボるか。」」
俺達はそのまま屋上に行く。
風が吹いていて気持ちがいい。
「それで、なんで知ってんの?」
俺がフェンスに寄りかかると隣に遼が座る。
「いや、お前がおかしいんだよ。ここら辺の奴らならみんな知ってるぞ?頭良くて、生徒会入ってて、先生からの期待も凄くて、それで可愛い。みんなの憧れの的だよ。」
怜香が憧れの的。
「ぷっ、あはははは!!憧れの的って!俺にはそんなふうに見えなかったけどなー。」
「まあ、お前変わってるしな。でも、会ってみてーなー。お前連絡先とか知らないの?」
「知ってるよ。」