どうして君を好きになったんだろう

「はい。もしもし。」


「あっ、璻?私、怜香です。」


「あっ、怜香!?びっくりしたわ。」


まさか怜香から電話がくるなんて思わなかったから驚いた。


「え?っていうか、何かしたの?」


俺は彩芽に言われた通り本を持っているか聞いた。


「へー。璻、妹いたんだね。お兄ちゃんなんて意外でびっくりした。それで、その本多分持ってるよ。」


「マジ!?貸してくれない?少しの間でいいんだけど。」


「いいよ。私も彩芽ちゃんと気が合いそうだし。でも、会う機会なんてないよ?」


「確かに。どうすっかな。」


すると怜香が何かを閃いたように言った。


「璻!文化祭は?私たちの文化祭来週なの。だから見に来てくれたらその時に渡すけど?」


「それいいな!あっ、・・・・・俺この格好だったら学校の中に入れて貰えないと思うんだけど。」


俺が言うと怜香は電話の向こうで爆笑し始めた。


「え?なに?」
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