どうして君を好きになったんだろう
「よろ、しく。」


「じゃあ行くぞ!!」


そう言って璻が私の手を引っ張って歩き出す。


「えっ!?ちょ、あの、遼君は!?」


「俺は可愛い子探してくるからー!2人でごゆっくりー!」


えぇーーーーーーー!!


ごゆっくりとかじゃないよ!!


「ちょっと璻!どこ行くの?」


「もちろん、怜香のクラス。ほら、案内してよ。」


私は抵抗するのを諦めて教室に向かう。


「あっ、怜香!お疲れ様ーーって、誰?」


「あぁ、朝言ってた人。璻です。」


「よろしくー。なにちゃん?」


「瑚春です。へー、ピアスしてるんだ。怜香と気が合うなんて意外だなー。っていうか怜香大丈夫なの?ちょっとその人といたら騒がれない?」


あっ、瑚春。


今、璻の前でそれは言わないで・・・・


「大丈夫だよー。ほら、案内してよ。」


私はニコッと笑って席に座る。


璻が私のことを見ているのが分かる。


「なぁ、さっきのどういうこと?」


「何が?瑚春が言ったこと?そんなの気にしないで。」


私は早口で言うとそれ以上璻は聞いてこなかった。
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